Baltimore Or

Baltimore or

ボンドエア、シャーロックが乗るはずだった飛行機、墜落を待つユーラスの孤独な旅。SHERLOCKにおいて飛行機は最初からずっと死出の旅であった。スティーブン・モファット、あるいは「彼ら」が飛行機という小道具に惹かれるのはなぜなのだろう。実際的な別れはこの小道具によっては生じないけれども、潜在的な、観念的な意味での旅立ちは常にここにある。ホームズはかつて19世紀で滝壺に落ちたように、21世紀ではビルから落ちた。落ちて死ぬのは肉体だけではない。飛んでいるものはいずれ落ちる。ジム・モリアーティが望んだように。幾度となく折り込まれるのはそうした摂理への冷めた目線であり、そうはなりませんように、という祈りにも見える。

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4 years ago

I’m not a hero or a warrior not even a burglar.

一昨日「ホビット 思いがけない冒険」を観終わった。終わりの方でビルボが言うこの言葉がとても良かった。トーリンがビルボを「疑ってすまなかった」と謝るのに対して言った言葉。「いいんだよ。僕だって疑っただろう。僕は英雄じゃないし、戦士でもないし、(ガンダルフの言うような)忍びの者ですらないんだからね」。これは自虐みたいだけれども、それがビルボの良さで、ホビットの偉大なところではないだろうか。

ガンダルフの仲間の魔法使いも出てきて楽しかった。サルマンはこの頃からと言うか、もともと闇に傾きそうなところがあったのかもしれないな、と今作での言動を観ていて思った。強い者が強く、それ以外はとるに足らない者、とでも考えているような。良し悪しというよりは、善というものへの認識がガンダルフとは異なっているのだろう。

さて次作は「竜に奪われた王国」である。これは六年前くらいに買ってあったのだがずっと未見のままで、ついに見る機会がやってきた。原作も同じで、今は映画を休んでこちらを読んでいる。最近一般小説を読むのがつらくて読書から遠ざかっていたのだが、久々に本を読んで楽しいと思える。今はこういうのが合っているのかもしれない。次はナルニアを読もうかなあと考えている。

2 years ago
買い物へ行ったら国産レモンが袋で売っていた。いつのまにかそんな季節になっていたらしい。全部切って蜂蜜と砂糖と瓶に入れた。一晩でだいぶ果汁が出ている。

買い物へ行ったら国産レモンが袋で売っていた。いつのまにかそんな季節になっていたらしい。全部切って蜂蜜と砂糖と瓶に入れた。一晩でだいぶ果汁が出ている。


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4 years ago

2020年は「無駄な労を省く」ことを始めた年で、それは今日にも続いている。とは言っても大したことではないのだが。

まず、定期入れを普通のものからリールで鞄にぶら下げるタイプに変えた。今まで使うたびに上着のポケットやら鞄やらそのときの気分で放り込んでしまい、結果電車に乗るたびにあちこち探さなくてはならないという事態を招いていた。しかし鞄に常時ぶら下げておけば、そういうことにはならない。以前から巷の小学生が使っている青や黄色の伸びるパスケースを羨ましく思っていて、もういっそあれを使うかとさえ思っていたのだが、大人向けのものも探せばちゃんと売っていた。些細ではあるが、自分にとっては重大な発見だった。

それから電子マネーを積極的に使うようになった。新型コロナウイルスの影響もあるが、札を出して小銭を出して釣り銭のことを考え、という手間がないのは本当に便利だ。脳がちゃんと元気な時は苦ではないのだが、そうでない時はこうしたことに労力を費やすのがとても億劫なのである。

これらの変化が自分の生活にある種の「楽」をもたらしたのは間違いがないのだけれども、他方ではやっぱり、疲れているのだなとも思う。かと言って今後元に戻すつもりもないのだが。自分自身の限度を理解し、取捨選択ができるようになったと考えれば、まあ良いのだろうか。それはそれで悲しくもあるのだが。

4 years ago

自分にとっての「書く」という行為そのものについて、あるいは重要性を他者に語る理由がよくわからないなと思うなどしている。


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4 years ago
1巻読み終わった。未だホビット庄を出ていないことに驚く。そしてやはりホビットの冒険を読んだ後なので、諸々理解が及んで楽しい。映画のフロドは若者だったので、原作では五十歳なこと、五十歳なのでそれなりに落ち着きのある雰囲気なのが新鮮で面白い。

1巻読み終わった。未だホビット庄を出ていないことに驚く。そしてやはりホビットの冒険を読んだ後なので、諸々理解が及んで楽しい。映画のフロドは若者だったので、原作では五十歳なこと、五十歳なのでそれなりに落ち着きのある雰囲気なのが新鮮で面白い。

ホビットの冒険でもそうだったが、食事の様子が美味しそうで良い。きのことベーコンの料理なんて容易に味の想像がつく(確かに美味しい)けれど、物語に出てくると途端に食べたい気持ちが湧いてくるから不思議だ。それから森で出会ったエルフたちが振る舞ってくれた食べ物。「泉のように冷たくて黄金色をした飲み物」は一体どんな味なのだろう。それが宴席で供される場面もいいのだが、水筒に詰めてもらったのを飲むのがいかにも美味しそうだった。いや、どんな感想だ。

あなたの周りは、いたるところ広い世界。垣根をきずいてとじこもることはできても、垣根の中にいつまでも外の世界を入れないでおけはしないでしょう。(新版指輪物語1 191ページより)


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3 years ago

育てている植物の葉が増えてきたので少し切ってやる。冬場も植物は案外元気だ。水をよく吸うし、どんどん伸びる。草はいい。グリーンなんていう大層なものではなく、そのへんに生えている草すべてがいい。花もいいが、切り花の世話は案外大変だと思う。でも仲良くしてくれている人が買った花の写真を送ってくれたのを見て、ガーベラを一輪買った。


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4 years ago
箱買いしたので、と頂いた。好きなものを好きなだけ買える大人はいいね。

箱買いしたので、と頂いた。好きなものを好きなだけ買える大人はいいね。

4 years ago

Twitterを見なくなり、ネットニュースを見なくなった結果、美術館やNASAの記事を見る時間が増えた。ナショジオの定期購読を随分前にやめたのだが、ニュースレターだけは受け取っている。目を通すとやはり面白い。購読したいが紙の本は嵩張るのが難点だ。英語版のKindleがあるといいのだが。

速報性からは離れるがナショジオキッズをなんとなく読んでみる。サイトの更新頻度がわからないが、現在のトップにはチリについての記事がある。簡潔な内容だが無知の者には結構面白い。首都近郊には全人口の四割が居住しているそうで、郊外の子供たちは通学に時間がかかるため朝が早いとある。日本でも中学高校が遠すぎることはままあるが、チリも同じような感じなのだろうか。小学校が遠いのだとしたら相当大変だ。

またチリの先住民族マプチェ、wikiによればその名前の由来は彼らの言語で大地(Mapu)に生きる人々(Che)だという。とてもいい響きだ。チェ、という言葉は隣国アルゼンチンの雄ゲバラの愛称を思い出すが、あちらはスペイン語か。入植者たち、彼らと争った民族。様々の血と動乱の歴史を持つ南米の地に想いを馳せる。

4 years ago
『ブックデザイン365』Book Designer Interview #2:水戸部功  | PIE International
本連載では『ブックデザイン365』に掲載した書籍のブックデザイナーに、より詳しいお話を伺います。 今回お話を伺ったのは...
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  • um1aut
    um1aut reblogged this · 4 years ago
um1aut - 月刊地獄めぐり
月刊地獄めぐり

ゾンビよ、朝には死んだように眠れ

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